2023/11に観た映画

数としては14本、2日に1本くらい見てた。

映画館では2本。本当はアルトマン特集に行きたくてずっと前から楽しみにしてたんだけどシフトの穴埋めで断念、、、

先月から北野武の新作に向けてアウトレイジとかhana-biとかみんな~やってるか!とか観たりもして『首』も公開日に気合い入れて観に行った。

 

ピックアップ

メーヌ・オセアン

ジャック・ロジエ。これがめちゃくちゃ良かった。何となくロメールっぽい人なのかなとか思ってたけど全然違った。とにかく話が行き当たりばったりで登場人物たちもめちゃくちゃなんだけどその即興的な作りから生まれるグルーブ感が素晴らしい。トルテュ島の遭難者たちとかも観たかった。

 

キラー・スナイパー

フリードキン監督作。何作か見たけどもしかしたらこれが一番好きかもしれない。何より素晴らしいのはラストの鮮やかさ。いやマジでどうしようもないくだらない終わり方なんだけど感動した。

 

魂のゆくえ

ポール・シュレイダーは今年公開された『カード・カウンター』も素晴らしくて今年ベストの一本だけど今作はもっと好きかもしれない。めちゃくちゃに決まった構図にどんどんぶっ飛び展開になっていく。

2023/10月に見た映画

22本観た。10月はかなり観た。主にやくざ映画のシリーズで稼いだ。うろ覚えだけど印象に残った作品について書く。

 

ピックアップ

ラヴ・ストリームス

札幌にもカサヴェテス特集がやってきて配信されていない本作を観た。今まで観たカサヴェテスの中では断トツで一番好きだった。カサヴェテスの登場人物は大変なことになってる人たちが出てくるけどこの作品は映画自体が大変なことになってる。

楽しいシーンがとにかく大きかった。ジーナ・ローランズが家族をひき殺す妄想したり、動物を保護施設から持ち帰りまくったり、家族相手にイロモネアをやって最終的にプールに飛び込んだりする夢を見たり。

 

 

アウトレイジ三部作

北野武好きなのにこれはなぜか観てなかったけどめちゃくちゃ面白かった。これを観たせいで仁義なき戦いも見返してすっかりやくざ映画ブームが始まってしまい、『仁義なきヤクザ映画史』が欲しいな~とかずっと思ってる。

アウトレイジは多分1作目が一番評価高いんじゃないかと思うんだけど自分は花菱会が出てくる2作目が一番好きだった。暴力も楽しいけどこのシリーズは因縁の付け合いゲームが魅力なんじゃないか。みんな言ってるだろうけど塩見三省西田敏行が最強すぎる。もうあの二人がずっと怒鳴り散らかしててほしい。

最終章も初期作品の時とはまた違った虚しさがあってよかった。

 

バビロン

filmarksには「色々スベり散らかして虚無っている」と書いていた。チャゼルは『ラ・ラ・ランド』を観たときからある種の不気味さを感じていたけれど『バビロン』でも強く感じた。

チャゼルの映画が不気味なのは扱うのがジャズにしろ、映画にしろ、チャゼルがどういうところを良いと思っているのか全然わからないところだ。好きなのはわかるんだけど作品を観ているとそういうものをむしろバカにしてるんじゃないか?という気持ちになってくる。チャゼルが叩かれるのはそういうチャゼルの「好き」の伝わらなさなんじゃないかと思う。

それと関係してるのか、上の画像の狂騒的なシーンが特にそうだけど、チャゼルはとにかく表層的な画しか撮れないんだなってことが分かった。さすがにそれで3時間はきつすぎる

 

 

めちゃくちゃ良かったメーヌ・オセアンのことも書こうと思ったけど観たのが11/1だったので来月に回す。

 

はじめに

 ブログを始めるにあたってなぜブログを始めたかとかどういうことを目標にするとか書こうとしたけどなかなかまとまらずそういうのは辞めた。

 漠然とした理由はあって、読書が好きになった中学の時からなに読むかの指針として読書ブログはめちゃくちゃ大きかった。そういうのを自分も書きたいなーと思いつつ今まで書いてこなかった。

 あと消費してばかりで別にそれはそれで全然いいんだけどアウトプットしたいなーという気持ちが出てきた。でもそれをいきなり批評とか作品にするというのは自分にはできないと思うのでブログにした(とこの段落書きながら思った)。

 と適当に書いているうちに理由とか目標っぽいものが出てきたのでやっぱり書くのは大事だ。

 

 三日坊主にならないようにハードルを低く保ちたい。どうせ誰も読まないだろうし。自分用に書く。(と書きつつ今自分は誰かに読まれることを前提に文章を書いている。というか文章は誰にも読まれないものとして書くことってできるのか?)

 

ちなみにブログ名の『倫理的防腐処置』というのはアンドレ・ブルトンバタイユに対してのディスからもらってきた。